幼馴染のちっちゃん
幼稚園〜中学校まで同じで、大人になってから一緒に遊ぶようになったちっちゃん。
小学生の頃、ちっちゃんには好きな男の子がおり、話しても私と噂になったりしないから話しかけやすかった。
高校は、好きな相手を追いかけて一緒の高校へ通っていた。
衝撃な再会
大学生の頃、地元のテレビ放送の深夜番組を見ていたら、ちっちゃんが映った。
最終の新幹線で別れを惜しむカップルが取り上げられ、そのカップルとして取材を受けていた。
そして、別れ際にキスをしたのだ!
「ぎゃ〜〜〜!」
テレビで知り合いのキスシーンを見るとは思わなかったので衝撃を受けた。
次の日、彼女の実家に電話してみた。
都合よく本人が電話に出てくれ、話すことができた。
「何、テレビでキスしてるのー?」と直球で話しかけた。
番組のディレクターからキスの要望があり、仕方なくやったとのことだった。
相手は、大学で知り合ったサークルの先輩とのこと。
その後、たまにちっちゃんと遊ぶようになる。
なぜかちっちゃんは、遠距離恋愛をしていることが多かったからだ。
仲間でスキーに行ったり、友達カップルで集まる時、私のカップル代理役として遊んでくれた。
社会人になり、ちっちゃんはいつも流行の一歩先を進んでいた。
行ったことのないお店を知っていたり、私が遊んだことのない遊びをすでに体験していた。
チーズフォンデュを食べたことがなかったので、チーズフォンデュメインの飲食店に一緒に行ってくれることになった。
その後、バーで1杯飲んで帰ろうとなって、お店に向かっている時、冗談で手を繋いだ。
「何してんの!」手を振りほどかれると思ったら、握り返された。
「嫌がれよ」と手を離したが、身体中に温もりで包まれたような不思議な感覚を受けた。
明石家さんまが言っている「肌が合う」というやつだ。
肌が合った人はもう1人おり、バーでアルバイトしている時、冗談が通じそうな女の子と並んで立っており、開店前のお客さん待ちしている際、手を繋いだ。
そうしたら、その子も手を握り返してきた。
再び「嫌がれよ」と手を離したが、ちっちゃんと同じ感覚を受けた。
お泊まりデート
私が彼女から二股されて、フラれた後、彼女と宿泊旅行の予約をしており「キャンセルしないといけない」とちっちゃんに愚痴っていたら「私が行きたい!」と言ってきて「え〜!」と思ったが、はじめて2人でのお泊まりのデートをすることになった。
ちっちゃんは永遠の友達でいてほしかったので、一線を越えることはなかった。
その時も何も男女の関係はなかったが、後から聞いたら、彼女はその覚悟はできていたみたいだった。
肌が合う人とそんなことをしたらどうなるのか知りたかったが、そうなったら友達の関係が崩れるので、当時は考えもしなかった。
人生最後のモテ期到来
今の妻、ちっちゃん、スノボーで知り合った美人の3人と会っていた。
妻とはまだ付き合っておらず、告白してダメだったら縁が切れるので、ちっちゃんに「告白してダメだったら結婚して」と冗談っぽく言っていたら「いいよ」と返事が返ってきた。
あれ?彼氏がいたんじゃなかった?と思いながら「えっ?いいの?」と笑った。
スノボーで知り合った美人は、ヤンキーあがりっぽいが、車でアメリカ横断しており、英語が堪能だった。
はじめて会ったのは、スノボーショップで開催したツアーで、ランチをしていた時、私の職業の話になり、ショップの人が「マックで仕事をしている」と伝え、彼女が「マクドでバイト?」と聞いてきたので「そうなんよ〜、同じ量のレタスをうまく挟むのが意外と大変」とボケていたら、信じていたみたいで、タメ年なのに、なんか小僧扱いされた。
たまにショップで偶然に会っており、私がマクドナルドではなく、マッキントッシュを使用して働いていることを知って、180度、彼女の態度が変わった。
いつもバカにしてくる感じだったのに、慕ってくるようになった。
クリエイターの仕事に興味を持っていたようだ。
全国的に有名な神社のホームページのコンペに参加することになり、下見へ行く時、彼女が「私が送っていってあげる」と車で迎えに来てくれた。
その車が、ちょっとイカツイのに驚いたが、一緒に下見へ行った。
コンペは最終審査まで残り、NHKが取材したいと申し出があったが、結局来なかった。
その後も彼女から誘いの連絡がたまにあり、私が「付き合う?」と言ったら、付き合いそうな雰囲気になっていた。
でも、私は妻のことが好きになっており、ちょうど付き合いだした時に、その話をしたら「なんだ、彼女いたの?」と言われ、その後、年下の広告代理店の人と付き合い、結婚し、3人の男の子を産んでいた。
最後の電話で話した時、子供たちが騒いで会話にならなかった。
イカツイ血を引いていたら、今頃、ヤンキーになっているかも...。
ちっちゃんも私が妻と結婚した後、すぐに元彼とよりを戻し、結婚し2人の子供を産んでいる。
今でも年賀状を送り合う仲だ。
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