新入社員研修に参加した話
最初の会社に入社した時、本社の近くに、いろんな企業の新入社員が研修できる会社ができ、試しに私と本社で採用されたもう1人の男と2人で参加することになった。
経験した人がいないので、どんなことをするのか分からないまま2泊3日の研修が始まった。
記憶が定かではないが、山奥の施設に貸切バスで行き、お風呂がなく、ミーティングルームと2段ベッドの各宿泊部屋があり、食堂があったかどうかは覚えていない。
研修内容は主に声出し
ただ、ただ苦痛だった...。
朝から夜まで、声が枯れるほど、叫び続けなければならない。
アナウンサーや劇団がやる「あ、え、い、う、え、お、あ、お」の声出しの繰り返し。
大声じゃなく叫び声ほど出さないといけなかった。
あと、礼儀作法など。一礼の角度を何度も。
最後の夜にグループ分けされて、何か課題を出されて、次の日の朝、発表する流れで、深夜まで話し合いを続けた。徹夜したグループもいたような。
最終日の最後、講師から私に「何かやり残していることはないか?」と聞かれたので「お風呂に入りたい」と答えた。
お風呂に入れず3日目を迎えていたので、賛同する人が多く、帰りの貸切バスに乗り、スーパー銭湯に立ち寄ってくれた。
正直、苦痛だったが、本社からの参加した年下の男とは何か絆が生まれた。
それ以降、挨拶程度の仲だったが...。
成果的なことを言ったら、声出しは、ずっと部活動をやってきた体育会系の私には不必要だった。
それより、最近のグループ課題に特化したチームワーキングの方が断然いい。
たまにスポーツもしながら。
その後、社長に研修のことを聞かれた時「ほぼ声出しだったので、営業職の人物を雇った時に研修に行かせるのはいいかもしれません」と答えていた。
結局、お試しで行かされた2人しか経験せず、それ以降の新人研修はなくなった。
研修から会社に戻った時、大声で「ただいま、研修より戻りました」などの言葉を言う課題も出されていた。
別に後日、言ったかどうかの報告もないので、言わなくてもよかったが、ウケ狙いでやったら、ややウケした。
本社での研修
あと、私だけ1週間ほど、ただ本社に行く研修があった。
しかし、私が勤務する営業所が最先端の技術で事業をやっており、本社は昔のやり方でアナログな作業だった。
よって、勉強になることはほどんどなく、教える人もいないのでただ見ているだけの1週間。
アナログなやり方が再注目される分野もあるが、完全に消えゆく分野の作業だった。
ただじっと見ておくのは苦痛な時間で、次第に世間話をするようになった。
そうしたら、当時、恐れられていた部長に呼ばれた。
広い部屋の真ん中に部長の机があり、長々とみんなの前で説教された...。
でも、最先端の技術を身につけようとしなかった部長は、次第に発言権がなくなっていったようだ。
兄の場合
兄は少し大手の卸し会社に就職し「ランクを下げたら出世が早いと思ったが失敗した」と言っていた。
無理してでもランクが上の会社に就職した方がよかったみたいだ。
新人研修は1週間、自衛隊への入隊で、当時は地獄だったらしい。
今は子会社へ出向させられている。
はじめての忘年会
忘年会と社員旅行が本社と合同であり、営業所も参加しないといけなかった。
はじめての忘年会の時、新人が何か出し物をしないといけないと言われた。
1年前は、営業所ができたばかりで、営業所のみんなで出し物をして優秀だったとして、社長から10万円の金一封のご褒美があったとか。
正直、就職してからボーナスが出る会社ではなかったので、10万円はめちゃくちゃ欲しかった。
営業所に特徴的な人物がいたので、お面を作りモノマネしようと考えたが、全然似ていなくてだだスベリした...。
さらに10万円は誰にも出ることはなかった。営業所長に騙された感じだ。
それなら、普通にカラオケを一曲歌っていたらよかった。
一通り会社に就職して経験ができ、世間を知るための糧になったかもしれない。
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