かなり昔ですが、デート商法の店舗へ潜入した時の話です。
今でも形式が変わりつつも続いている詐欺なんですね。
会社にセールスの電話がかかってくる
はじめて就職した会社に通勤していたら、半年後くらいからセールスの電話が私宛にかかってくるようになった。
大学の卒業アルバムに就職先が掲載されていたからだ。
きっと、その卒業アルバムが出回っていると予想できた。
はい、就職先をバカ正直に大学に伝えたことを後悔しました。
ご丁寧に電話番号まで掲載されていたし...。
最初は何の電話か分からず聞いていたが、途中でセールスと分かり次第「いま忙しいので」とすぐに電話を切っていた。
本当に忙しい時、徐々にストレスとなっていく。
「デート商法」のセールス電話
ある時から「デート商法」の電話がかかってくるようになった。
明るい女性が、親しく電話をかけてくるのだ。
その時は「デート商法」の存在を知らなく、通常のセールスの電話ではない、明るい声で親しく話される時間を嬉しく思う自分がいた。
会社で長電話はできないことを伝えると、都合のいい時間帯に携帯電話へかかってくるようになった。
正直、楽しかったということもあったが、何が目的で電話をかけてくるのか知りたくなった。
当然、お店へ行くような流れになる。
いざ、お店へ潜入
行ってみたら、一等地の1階に店舗を構えていた!
内装も豪華で、かなり高額な家賃だろう。
見た目が怪しい店舗だったら、店舗前で帰る人が多いからかな。
宝石店のような雰囲気で、ダイヤの指輪が数点、飾られていた。
女性と1対1で話し合うテーブルへ案内される。
指輪の展示スペースは小さく、個別のテーブルが多くあり、違和感を感じた。
電話の女性との商談開始
キレイ系の女性で、人生設計の話から始まった。
こちらはYes、Noの答えで、すべてYesになるようになっており、それに答えていく。
話術がうまく、字がキレイで、かなりこの商法の教育を受けているのを感じた。
段々、洗脳されていく流れだろうが、この商売のやり方を見たくて来たので、第3者の目線を持って話を聞いていた。
2時間くらいのやり取りで、最終的にローンを組んで結婚指輪を購入するという商法だった。
さらに結婚指輪は結婚が決まってから現品を渡すと言う。
当時、彼女はいないし、結婚相手が見つかるか分からない状況。
途中、展示されているダイヤの指輪に見に行った。
その時、まわりに5人くらいの男性が来ていたが、契約書にサインを書いている人が多くて驚いた。
クーリング・オフがない時なので、契約した人はきっと渡されることのない指輪のために、毎月お金を払い続けないといけないのだろう。確か100万円だったような...。
その後もしばらく女性と話して、私が契約書を書かないと判断したのだろう。
女性が諦めた表情になり、さらに怒りなのか顔が赤くなっていった。
私がトイレにいって用を足して、ドアを開けた瞬間、通路の先に私と話していた女性が仁王立ちしてこちらを睨んでおり、背筋がゾクッとしたことを覚えている。
その後、その女性から2度と電話はなかった。
それ以降、似た感じの電話はすぐにお断りするようになった。
数年後、その店舗の前を通りかかったら、もう店舗はなくなっていた。
やはり、ローンを組ませて現品を渡さない流れだったのだろう。
現在、ダイヤを渡して結婚指輪前は、ネックレスなどにして自分で使用できるようになっているみたい。
クーリング・オフの制度ができてから、現品を渡すようになったのかも。
もしくは、実際にデートして宝石をその女性へのプレゼントとして購入する悪質な流れもあるようだ。
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